走ったり登ったり・・・

八ヶ岳スーパートレイル。
結局、110ｋｍ地点でリタイアしたため中途半端なレポですが・・・


スタートは朝5時、この時期では、まだ真っ暗です。
寒さもすでに氷点下なんじゃないかな。とにかく寒かったです。

スタート後しばらくはずっとロードです。たしか第2エイドくらいまでは、一部ダートがあったけど、ひたすらロードです。


段々と明るくなっていくにしたがって、八ヶ岳や南アルプス、中央に北アルプスまで、天気は快晴、すばらしい展望に今日のレースにうきうきしている段階でした。



第2エイド～第3エイドは、信玄の棒道がメイン。基本ダブルトラックくらいの道幅ですが、雰囲気の良い所もあって案外良かった区間です。しかし、ここまでゆる～いアップダウンの連続で、歩くところが無く走りっぱなし。思っている以上に足を使ってしまっているかな。

しかも、今回チョイスした靴、アディゼロMANA7、アッパーがちょっと硬いのか、少しシューレースを強く結びすぎたのか、甲が段々と痛くなってきて、すこしづつ緩めながら走る羽目に。第3エイドで最終調整して、なんとか走り続けることができるようになった。



第3関門から、いよいよ本格的な登りの開始！権現岳に向かってGOです。
とは言っても、観音平まではひたすら6ｋｍのロードの登りなんですが・・・



観音平からの南アルプス。この先、景色を楽しめるポイントがけっこうあって一番楽しく走れた区間が始まります。



いよいよ本格的なトレイルです。たしか南八ヶ岳横断歩道とか言ったっけ？
この写真だけだと、快適に走りぬけできそうですが、思った以上にアップダウンがキツく、しかも波状攻撃のようにやってくるので、ここで無理をすると後が怖い・・・しかも思った以上に長いです。



天女山のエイドで一旦ロードに出て、その後もしばらくトレイルを走ると、こんな牧場に。八ヶ岳をバックに広大な景色。いいところですね～。美し森を抜けて林道を下っていけば、第1関門です。


まずは、最初の一区切りの第1関門。60ｋｍ通過です。

しかし、最初のロードが効いたのか、かなりヘロッってきました。
この後は、飯盛山の山越え。頑張らなくては。

清里の町（寂れてますね～残念です）を抜けて、飯盛山に。
疲れと、眠気で、ここの登りはかなり苦労しました。
いったい何人に抜かれたことか・・


しかし、飯盛山はいい所でした。景色最高～。こんなに寒い時期なのに登山客がいっぱい居ました。



トレイル越しの南八ヶ岳。最高です。


飯盛山を越えて、再び八ヶ岳に戻ってきたところでハプニング。
疲労もあるんだけど、何も考えずに前のランナーに習って脇のトレイルへ。

あ～野辺山のウルトラとは違うルートで林道に向かうんだな～くらいしか考えてなかったんだけど・・・・
ロストです。明らかに別方面に下ってるし、目印は無いし・・・

5人ほどで、急いで元のルートへ急ぎます。


急いで戻るの図。
でも、川を渡ったりして、雰囲気の良いトレイルでした。
5人だけのスペシャルステージ。30分程度のロスですが・・・

さあ、だいぶ日が傾いてきて南八ヶ岳林道へ、高度を上げるにつれて日が翳ってきます。
予想はしていましたが、想像以上に気温がどんどん下がってきます。
なんとか暗くなる前に下りたいところです。


標高1900ｍくらいまで上がるんですが、かなり暗くなってきました。
本当は、ここでエイドがあるはずでしたが、急遽無人エイドになったよう。
ポリタンク2ヶと、仮設トイレが1ヶあるだけの最も寂しいエイドです。

この長い林道の中、唯一のエイド、しかもこれから夜になればグッと気温も下がります。（もう十分下がってますが・・・）これからここにやってくる後続のランナーが心配になります。万が一、ここで動けなくなったらと思うとゾッとしますよ。だってこの区間でコース案内を含めて、スタッフって居ませんでした。なにかあっても直ぐに対応は出来ないでしょう。

やっぱOSJクオリティー！だなんて、いつもみたいに笑い話しになればいいんだけど・・・などと思いながら自分も寒さで動けなくなる前に必死で下って行きます。また、真夜中に越える大河原峠が非常に不安に感じ始めました。


しかし長い下りです、1900ｍから一気に1100ｍまで下ります。しかも真っ暗で土地勘がないので麓に下りてもどこを走ってるのか判らず、エイドまでが非常に長く感じました。

もう夜７時過ぎ、やっと第２関門のエイドに到着。

ここで唯一の暖かい物、豚汁を頂き生き返りました。あまりにも美味しくお代わりまで。
まだゴールまで60ｋｍ、長い道のりが残っています。

ただ予想以上に冷え込んできたのと、これからずっと続くロードの事を思うと、だんだんとモチベーションが下がります。

まずは次のデポエイドの八千穂レイクへと向かいますが、標高が上がるにつれて気温は下がるし、真っ暗なロード。レースを続ける事が楽しくなくなってきました。もうやめようと思いました。

楽しみたくて走るレース。誰かのためじゃなく自分のためのレース。つまらないと感じた瞬間に走る意味は無くなって終了です。これが私のスタイルだと思います。下痢をしても、膝が痛くて走れなくても楽しんで最後までいけたＵＴＭＦの時とは違いました。

完走できないことは残念なことではあるけれど、楽しいって思える段階でやめるのも、これからも楽しくトレイルレースを続けていくには大事かなって思います。


八千穂レイクでは、同じようにリタイアを決めた人たちが焚き火を囲んで暖をとっていました。もちろんその中へ吸い込まれるように入って行きました。

これで、私の八ヶ岳スーパートレイル100マイルレースは110ｋｍで終わりました。