2016年08月16日

夜叉神から甲斐駒へ②


1日目で予定の行程は終了。さて2日目はどうしよう?
朝から雨模様ならそのまま朝一のバスで帰ろうかとも思ったのですが、雲ってはいるけど雨ではなさそう。この後雲が取れることを期待して、午前中だけひと登りしようと仙丈ヶ岳行きを決定。ピストンなのでテントを張ったままでもいいんですが、またテン場まで戻るのもめんどうなので、結局テント一式背負っての仙丈ヶ岳往復です。



4時45分に長衛小屋発、5時には北沢峠を出発。
帰りのバスは、9時45分、その後は13時30分と4時間近くも空いてしまうので、なんとか9時45分には間に合いたい。バス待ち準備の時間も考えて9時過ぎには下山したく、往復で4時間の予定で登り始めます。


仙丈ヶ岳には、五合目の分岐以降は、小仙丈コースと薮沢コースがありますが、ほぼ直登できる小仙丈コースのほうが早く登れそうなので、小仙丈コースを選択。五合目を過ぎて森林限界を越えたところで1時間。



この頃にはかなりの雲が取れてきて、これから登る小仙丈はすっかり青空。テンションあがります。




小仙丈ヶ岳到着。振り返れば昨日登った甲斐駒ヶ岳も頭を出し始め、他の山々も少しづつ雲の中から姿を現し始めました。




ここから仙丈ヶ岳山頂までは、快適な尾根歩き。早朝の尾根道は、徐々に姿がはっきり見えてくる周辺の山々を眺めながらの最高のトレイルとなりました。早朝から登頂できないバスでの日帰りでは味わえないですね。




ほぼ2時間で登頂です。南アの山々に加えて、北アや中央ア、それに北信越や八ヶ岳。見事な展望でした。




日本の最高峰1・2・3です。



昨日歩いてきた鳳凰三山から栗沢山にかけての早川尾根も雲の上。




甲斐駒と鋸の間に、雲海に浮かぶ島のように八ヶ岳。



一通り景色を満喫したら下山です。2時間で登頂して、時間に余裕ができたので、帰りは薮沢ルートで。こちらのほうが、カールの中やお花畑、美味しい水場もあって楽しいルート。山小屋も途中3か所もあって便利です。






カールの底の標高2900m近くに建つ仙丈小屋。景色も良いし、一度泊まってみたい小屋です。



馬の背ヒュッテ、薮沢小屋を通ってトラバースしていくと5合目の分岐。ここからは来た道を下れば北沢峠。
丁度バスの到着時間と重なっているのか、多くの登山者とすれ違いました。




9時ジャストには下山完了。予定どおりです。バス待ちの列にも早めに並べたので余裕をもって座れました。夜叉神までバスで戻って、お風呂に入って、それでも静岡には2時過ぎに帰れるんで楽ちんな2日目。こんな日程が余裕があっていいですね。



昨日は27km、累積標高3690m。今日は10km、累積標高1200m。天気にも恵まれて楽しい夏山となりました。



  

Posted by ひでたろう at 09:19Comments(2)山登り

2016年08月15日

夜叉神から甲斐駒へ①


今年のお盆休みは13~15日
天気予報は13・14日が良さそうなので、その2日間で山へ行ってきました。どこへ行こうかいろいろ悩みましたが、高校生の時以来の早川尾根を歩こうと思い、その時と逆コースとなる、夜叉神から北上して、鳳凰~早川尾根~甲斐駒のルートを1泊2日で計画。宿泊は山の中の小さな小屋「早川尾根小屋」でテン泊予定。のんびり歩くアルプストレッキングです。


いざ夜叉神の駐車場へ着いてみるとガスの中、少しだけ霧雨のような雨。濡れるほどではないので5時15分にレインを着ずにスタート。早川尾根小屋までは16kmほどなので、ゆっくりとしたペースで黙々と登っていきます。




夜叉神峠もガスの中。雨は止んだし、空も明るくなって来たので晴れるのを期待しながらさらに登っていくと・・・・





徐々に晴れ間が見えてきて、朝日も当たってきました。気温の上昇とともに雲も取れてきたようです。これは今日の天気は期待できそう。南御室小屋に着く頃にはすっかり青空が広がってます。



ここで行動予定をチェックしてみると、予定到着時間に対して1時間も早く着いてしまってます。けっこうペースを抑えたつもりでしたが、それでも早すぎます。このまま行くと宿泊予定の早川尾根小屋には午前中に着いちゃいます。さらにゆっくり行くことも出来ますが、せっかくの晴れ間だし行けるとこまで行こうとスイッチを入れました。


一応の予定としては仙水峠までに2時前に到着できれば、その日のうちに甲斐駒ヶ岳まで登ってしまおう。そんなザックリな計画に変更です。





薬師岳に出ると、予想どうりの天気に。八ヶ岳方面は雲の中ですが、甲斐駒~白根三山は絶景が広がってます。



こんな天気だと、地蔵岳までの白砂の散歩道も気分良く歩けます。




観音岳まで登れば、地蔵岳越しに、これから向かう甲斐駒ヶ岳も見えてきます。行こうとは決めましたが、ここから見ると凄く遠く感じますね。





赤抜沢の頭まで来ました。甲斐駒に登るって決めたので、主稜線から外れてる地蔵岳はここから眺めるだけでスルーすることに。
ここまでは非常に人気のルート。さすがお盆休みの時期で、すれ違う人、追い越す人、非常に多くの人で賑わってました。ここから早川尾根のマイナーなルートに突入。30年以上ぶりで非常に楽しみです。





高嶺まではそれなりに整備されたトレイル。高嶺自体も非常に景色が良く、鳳凰三山全体を眺める一番近いピークなんですね。鳳凰三山に日帰りトレランするなら、頑張ってここまで来るのも価値ありですよ。




さて、ここからのトレイルがなかなか手ごわいです。非常に急な下り、しかも大きな岩がゴロゴロだったり、ハイ松で歩きにくかったり。






赤薙沢の頭で一旦森林限界を超えて展望があり。高峰を振り返ると、一気に下ってきたのがわかります。また、これから進む尾根を見ると、アサヨ峰・栗沢山の向こうに甲斐駒を見ることが出来ます。早川尾根の真っ只中に居るって実感です。しかも、すれ違う人もめっきり減りました。しかも、たまにすれ違う人もソロハイカーばかり。さすが南アルプス北部のマイナールート。仙塩尾根に匹敵します。



早川尾根自体は標高が低いので樹林帯がほとんど、トレイルも比較的歩きやすいし、日差しの強い日中は良いですね。



広河原峠を越えて、少しづつ高度を上げていくと、森の中に現れる早川尾根小屋です。到着時間は11時。予定より3時間早いです。このままなら甲斐駒へ行ける気がします。ここで美味しい水を補給してアサヨ峰へと進みます。



小屋を出てしばらくは快適トレイルだったんですが、そのうちに急登が始まって、森林限界を超えれば、足元も見えないくらいのハイ松で非常に進みにくく大変なルートへと変貌。短パン姿では足元が傷だらけになっちゃいます。




アサヨ峰に着く頃にはガスが多くなってきて、景色はほとんど無くなってきました。アサヨ峰以降は、ハイ松地獄から一転して、岩ルート。大きな岩の上をバランスに注意しながら飛び移っていきます。アサヨ峰から栗沢山は、北沢峠から日帰りできる山だし、景色も良い山なので、もっと歩きやすいルートだと思っていたけど、なかなか楽しく面白く歩けるルートでした。




早川尾根最後のピーク栗沢山に到着。甲斐駒もガスの中。さあここから一気に500m程度の下りです。ほぼ一気に下るルートです。



仙水峠には1時20分に到着。かなり疲れてきましたが、時間は余裕があるので甲斐駒登頂を決行。仙水峠は標高2200mなので、700mアップです。頑張ります。途中にある駒津峰まではほぼ直登の500mアップ。この時間、下山者ばかり、今から登るんですか~とか言われる始末。黙々と登ります。




それでも、駒津峰まで登ると、一瞬ですが甲斐駒の姿。モチベーションを保って進むんですが・・・


さすがにしんどいですね。六万石以降の白砂の登りに苦労させられながらの登り。2時45分、今日最後のピーク、甲斐駒ヶ岳の登頂です。




さすがにこの時間、だれも居ないかと思ったけど、一人だけ残ってましたね。でも、こんな静かな甲斐駒の山頂は始めてです。


後は北沢峠に下るだけ、4時30分過ぎには無事下山してなんとか寝床を確保。




しかし、このだだっ広い長衛小屋のテン場もたくさんのテントで埋め尽くされてました。




こんな夕食で、今日の疲れを癒します。ビールも2本頂いてバタンキュー。
さて、2日間の予定を1日で走破しちゃって、明日はどうしようです。



  

Posted by ひでたろう at 08:00Comments(2)山登り

2016年08月11日

桂小場から木曽駒&宝剣岳

TJARまっただ中ですが、応援で山に入る時間が取れず、日帰りで今年のアルプス第二弾
トレラン部精鋭4人での中央アルプスです。

桂小場から西駒山荘に上がって、そこから宝剣岳~木曽駒の周回
一旦千畳敷カールに降りる変則的なコースでしたが、バリエーション豊かなコースとなって、とても楽しめるトレッキングになりました。


新東名の渋滞でスタート時間がちょっと遅れて、7時ごろのスタート。



西駒んボッカでおなじみの桂小場登山口からです。走れるような緩い勾配のフカフカトレイルから、大樽小屋を過ぎると段差の大きな急登へと変わり、2600mを過ぎると森林限界を越えた稜線に。雲は多めですが気持ちのよい青空。今日の山旅が楽しみな天気。




トラバース路を経て、西駒山荘から本格的な稜線歩き。濃ヶ池分岐までの稜線は、広く気持ちの良い稜線で、木曽駒~宝剣岳を眺めながらの最高の散歩道。



分岐以降は低木帯のトラバース路になりますが、途中ひょっこり現れる濃ヶ池は、静かでとても良いところですね。逆さ宝剣岳をパチリです。


この後、しばらくトラバースした後に、けっこうな岩場を一気に登るんですが、登りきった後の景色が最高でした。




池は無かったですが、駒飼ノ池で、カールの底に出ました。カール下部から見上げる稜線が最高でした。緑と岩肌と青空と雲のコントラスト、素晴らしすぎですね。


ここまではほとんど人に会わずに静かな山旅でしたが、カールを上り詰めて主稜線に出ると、一気に賑わいの中に。本格的なお盆休みは明日からだと思いますが、それでもかなりの人混み。さすがロープウェイで簡単に登れる人気の山ですね。



さて、ここからが本日のメインイベントの宝剣岳です。一応長野県でヘルメット推奨山域に指定されている宝剣岳、この日の為に我々もヘルメットを購入。ここで着用です。被り心地も良く安かったので、良い買い物が出来たと思います。






緊張ぎみに突入した宝剣岳ですが、一般の人も登る山だけに、非常にしっかりとした鎖や足場が設置されていて、気をつけて登ればそれほど危険な個所は無かった印象です。それでも足元は断崖絶壁、高所恐怖症の人には厳しい場所ですね。



その分山頂からの景色は絶景。南部の稜線もはっきりと見下ろせます。




さて、そのまま空木岳まで縦走するわけではなく宝剣山荘方面に戻らないといけないので、一旦千畳敷カールへ降りました。ここで昼食。軽食やスナック類も豊富に売っているのでお昼休みには便利なところです。ここから見上げる宝剣岳、やっぱりかっこいいね。



標高差200mのカールを上り詰めて再び宝剣山荘。そして今日最後の山、中央アルプス最高峰の木曽駒ヶ岳へと歩を進めます。




中岳を越えればあっという間に木曽駒山頂。やっぱりここも大賑わい。宝剣岳とは違って広い山頂、ちょっとの時間まったりとコーヒーブレイク。かなり雲が多くなってきたけど、まだまだ絶景は健在です。あとは下るだけ、最後の景色を眺めながら、今度は濃ヶ池分岐まで尾根道を下って西駒山荘へと。


西駒山荘の水場で休憩するも、すでに時間は15時30分。まだまだ標高差1400mを下らなければ!で、先を急ぎます。最後のフカフカトレイルだけは、トレランモードで下って、なんとか17時すぎには下山完了。26kmくらい、10時間の山旅でした。
尾根歩きから岩登りまで、バリエーションに富んだ楽しいコース。次は紅葉の時期にでも訪れたい場所でした。
  

Posted by ひでたろう at 12:32Comments(0)トレイルラン山登り