2020年09月17日
地蔵尾根からの仙丈ヶ岳
朝が若干涼しくなってきた。アルプスではもっと秋を感じられるだろう~
って事で、今週は初秋の仙丈ヶ岳。しかも初の地蔵尾根から。
いままで仙丈ヶ岳って言ったら、すべて北沢峠から。簡単お手軽だから。
登山口に行くのに、伊那側に回り込まなければいけないし面倒臭いって思っていたけど、高速道路が整備されてきて、バスに乗り込んで北沢峠に行く事を思ったら、登山口まで3時間程度で着いちゃう地蔵尾根のほうが、時間もコストも少ないですよね。(登山時間は長いですが・・)
片道13km程度の長丁場のトレイル、時間がかかる事を考えて5時前には出発できるように計画。実際には4時35分頃に出発。メンバーは6名。
明るくなるまでの1時間弱はヘッドライトで。足場がいいので特に問題なく進みますが、林道を横切るところで横切った先の登山道が見えなくて林道を進んでしまいプチロスト。尾根斜面を登って正規ルートに無事復帰です。(コースが頭に入ってなければ、しばらく気が付かずに林道を進むところでした。)
前半は、トレイルと林道を交互に進む感じで1700mまで登ります。
林道終点の水場があるところで一気に開けて中央アルプス方面が見渡せる展望地。モルゲンロートの中央アルプスが綺麗です。ここからは基本的に登山道。本格的に登りが始まる?
1900mまでは高度をグングン上げますが、そこからは松峰をトラバース。その後もゆるく登ったり下ったりで、2000m前後で進み続けます。標高差1900mを13kmの距離で登るんで、こんなものですね。まあ急登がほとんど無く気持ちの良いトレイルが続きます。
松峰小屋を過ぎて、やっと登りに入った感覚が。トレイル自体もやっと高山帯に来たと実感できるように。心配していた天気もなんとかなりそうな予感。展望に期待が膨らみます。
ここからは、いままで見えてこなかった山々が徐々に姿を現わしていきます。しかも遠い山から見えてくるのが憎らしい演出。
途中の展望地から、中央アルプスの遠望。
南アルプスは塩見岳から南の山々が。まだ北部の山は全然見えません。
そしていよいよ鋸岳が見えはじめ
森林限界を越えれば、甲斐駒ヶ岳。奥には八ヶ岳。
北アルプスも全て見渡せるように。
仙丈ヶ岳自体もやっと姿を現わします。
分岐点まで登ればあと少し。薮沢カールを見下ろしながら山頂まではあっと言う間。
山頂に着いて、やっと見えます。
まずは鳳凰三山。
そして、富士山・北岳・間ノ岳。日本1位2位3位が並んで見える唯一の場所。
これだけ、少しずつ小出しに見せていくコースっていままで経験した事ないんじゃないかな。しかも遠くの山々から徐々になんて、最高です。
でもさすが9月中旬、風が夏とは違いますね。紅葉までにはもう少しなんでしょうが、もう山は秋が始まっているのが十分感じられました。
山頂から見下ろす薮沢カールと仙丈小屋も少し秋の気配
登りで5時間30分、頑張って登れたと思います。コーヒー飲みながらのランチで一服したら下山開始。危険個所は無いですが、長丁場なんで焦らず急がずで安全下山。
やっぱり長いですが、中盤は標高がなかなか下がらないので余計に長く感じます。
下山は4時間くらい、走らずすべて歩きです。ランチタイムを含めて10時間。距離の割には早く歩けたかと。早めに下山できたので、お風呂にも浸かって19時30分頃には静岡に戻ってこれました。
晴れてはいませんでしたが、逆に涼しくて登るには丁度よい天気。そして展望は文句が付けられないくらい望めたので、最高の登山となりました。暑い夏より、涼しくて空いているこの時期のほうが、アルプス登山は向いているかもですね。