2021年08月14日

夏休みの山~北アルプス2日目~

2日目です。
天気は下り坂予報。午前勝負だと思ったんで、3時30分起床。
真っ暗ですが、山のシルエットはかろうじて全部見えている。まだガスはかかってない。


速攻で食事、トイレを済ませて、まずは鷲羽岳を越えて水晶岳まで。装備は昨日の黒部五郎岳同様にトレランスタイル。早朝で寒いのでウィンドシェルとウィンドパンツにて。ヘッドライトを装着して、4時15分に出発。






まずは鷲羽岳。見るからに急そうな姿だったのですが、登ってみてもやっぱり急。ガレた斜面をグイグイ登ります。
なんとかガスがかかる前に登頂って思っていたのに、山頂のわずか5分前にガスが・・・・






ガスってしまいました。残念。







燕岳~大天井岳方面の稜線だけかすかに・・・・






次はワリモ岳。







相変わらずのガスの中でしたが、振り向いた一瞬だけ鷲羽岳が見えました。








ワリモ岳です。変な所に山頂標柱があるんで、山頂は岩だらけかと思っていましたが、








登ってみれば、案外平らな山頂。十分休憩できるスペースもあり。
今日はガズの中なので、写真だけ撮ってとっとと次の水晶岳へと。







ワリモ岳を下っている途中に水晶への分岐があり、しばらくは岩のゴロゴロしたトレイルをトラバースしていきます。








そのうち平らな稜線に出ますが、池ありお花畑ありの今までのガレた稜線から一気に雰囲気が変わりました。
ガスの中でこれだけ素敵なんだから、晴れればさぞかし快適トレイルなんだと思います。










気持ち良く高度を上げていくと、やがてガスが晴れてきました。
向こうの稜線は野口五郎岳。なんとあっち側は日が差してます。









さらに登って水晶小屋。
すごい所に建ってます。景色も最高です。
水晶岳もまだまだ見えています。なんとかあそこまでこのまま行きたい。







小屋の先もなだらかな稜線が続いて、まさしくトレイルランモードが正解。
今回行った山の中で、唯一走れるトレイルでした。2900mの稜線でのランは気持ちいいですね~。








山頂まであと少し。
ここからは少し岩場の連続。
梯子もありましたが、うまくトラバースしながら登るんで、危険個所はほとんどありません。








しかし、山頂までほんの少しって時にガスが・・・・
残念ながら、山頂がガスガス。景色なしでした。
ここは南峰。北峰もすぐそこなんですが、ガスの中でもあるし、展望が楽しめる天気の良い日までとっておきます。
ついでに言うと、次に来るときにはさらに先にある赤牛岳まで足を伸ばしたいですね。







分岐まで戻ってから少し下ると、黒部川源流へと降りる分岐点。
おそらく、この分岐の標識の向こう側の沢に黒部川の最初の一滴があるんだと思います。








下ってしばらくいくと水場の標識。
トレイルのすぐ脇に小さな沢。これが黒部川の源流。もちろんここの水は飲みました。
北アルプス黒部川の天然水ですね。








さらに沢沿いのトレイルをグイグイ下っていくと、こんな記念碑。
黒部川の源流の碑でした。







先ほどの水を汲んだ沢も、ここまで下るとけっこうな流れに。
これが黒部ダムへと流れていって、さらに大きな川となって日本海へと流れ込んでいくんですね。
ここからはグイっと登って、三俣山荘のテン場へと戻ります。
7時45分頃には戻ってこれてテント撤収。ここからはまた重たいザックです。
まあ、大きなピークに登るのではないので気が楽ですけど。後は無事下山するだけ。







行きは双六岳から三俣蓮華岳への稜線を伝ってのルートでしたが、帰りは巻き道で。







ここも晴れていればお花畑の向こうに山々を見ながらの楽しいトレイルなんでしょうけど、今日はガスの中。
それと、やっぱり巻き道あるあるで、それなりのアップダウンがあるので、景色の楽しめない中を歩くのは辛いですね。荷も重たいですし。








景色も無いので、ひたすら淡々を歩を進めて気がつけば鏡池。
穂高連峰が見えないとやっぱり寂しいですね。






さらにグイグイ下って、あっという間に下山できました。
今回、荷物も重たいのもあって久しぶりにストックを使って歩きましたが、登りも楽ですが下りがとっても楽に感じました。重たい荷物を背負っているのもありストックを突く事でバランスが取りやすく、また少しだけでも体重を預けられるので脚にも優しかったです。
長距離の時には、もう少し積極的に使ってもいいかもって思います。


林道に出てからは、少しだけ走ったりしながら6kmちょっとを1時間で下って、12時には下山することができました。
歩けは林道だけでも1時間半以上かかりそうなんで、こんな時もトレランやっていると林道が苦になりませんね。






帰ってきた時の駐車場。半分くらいに減ってました。今日以降は雨予報なんでまた夜には埋まるでしょうか?下山途中でけっこうな人とすれ違いはしましたが。

結局下山まで雨に降られる事もなく、楽しい夏山山行になりました。
今回は掲載してませんが、高山植物も豊富で写真はいっぱい撮ってました。




この後お風呂と昼食をとって13時頃には車で帰りはじめたら、少し雨がパラついてきました。
やっぱり午前勝負だったようです。



結局2日で60km近くも歩いてしまいました。2年ぶりにテントを担いで登りましたが楽しく歩けたしテント生活も満喫できました。
小屋は混雑が嫌なんであまり利用したいと思いませんが、今はコロナの影響で山小屋も定員を少なくして営業しているんで、小屋泊も快適なんだろうと思います。来年も今年みたいに完全予約制になるようなら、次回は小屋泊もいいかも。
  

Posted by ひでたろう at 16:54Comments(0)山登り

2021年08月14日

夏休みの山~北アルプス1日目~


今年の夏休み、非常に悪い天気の予報ばかり。
かろうじて11日は良さそうだし、次の日も午前中はなんとかなりそう。
で、11~12日で、テン泊にて北アルプスへと。


今回は、新穂高から三俣蓮華岳周辺を歩きました。
周回できればいいんでしょうけど、1泊では難しいので、黒部五郎岳、水晶岳をそれぞれピストンにて。



駐車場の問題があるので早めに現地着。夜中の12時に新穂高の無料登山者用駐車場に到着しましたが、すでの9割以上埋まっている感じ。ギリギリセーフです。3時間ちょっと仮眠をして、4時に出発。




少し長い林道歩き。明るくなり始めた頃にわさび平小屋へ。ここからもうひと歩きで登山口。





この橋の脇から登山口。ここまで6kmちょっとが林道、早歩きで1時間15分くらいでしょうか。
目指す稜線もシルエットで見えてきました。天気は良さそうです。








秩父沢の渡渉点、視界が開けます。
振り返れば、西穂高方でしょうか、綺麗ですね。





ここの登山道、けっこう大き目の石がゴロゴロしている場所も多いのですが、綺麗に階段状に並べてある場所が多く、とても歩きやすかったです。整備にはかなりの苦労があっただろうと思います。ありがたい事です。






木道が出て来ると鏡平はすぐそこ。






今日、訪れたかった場所1番目の鏡池。池越しの穂高連峰が見事。
本当は逆光にならない夕方が良いそうですが、この時間でもなかなか見事な景色。
のんびりビールでも飲んで過ごしたくなる場所ですね。






すぐ先に鏡平山荘。下から登ってくると、丁度休みたくなる絶妙なタイミングにあります。
景色もいいし、かき氷まで売ってます。さすが早朝なのでまだ人はまばらですが、帰りは大勢の人で賑わってました。






ここからは一気に視界が開けて、景色を楽しみながらの登りです。







高度を上げていくと、足元に先ほどの鏡平山荘。




穂高連峰~槍ヶ岳はとにかくずっと見えていて、それでも飽きさせない迫力の山ですね。






弓折乗越から双六山荘までの稜線、気に入りました。とくに目立ったピークは無いですが、緩やかなアップダウンの中に、池や雪渓、それにお花畑、さらに穂高連峰の景色に始まり、これから目指す山々が次々と見え始めてきて、とても気持ち良く歩けました。






一山越えて下っていくと双六山荘。山荘のほとりには双六池、向こうには鷲羽岳。
このテン場も気持ちよさそう。








いよいよここから、今日1発目のピークの双六岳へ。
巻き道の分岐、そして中道の分岐を過ぎて、山頂を目指します。





笠ヶ岳のピラミダルな山容もやっと顔を出してきました。







そして、今日訪れたかった場所の二番目、双六岳の真っ直ぐな道。
真っ直ぐな道越しの槍ヶ岳、写真で見ていて素敵な場所だな~って思っていて、天気の良い時に来てみたかったんです。
やっぱり素敵な場所でした。レンズをズームして撮ると迫力満点です。








1つ目のピーク、双六岳到着。
いままで見えなかった薬師岳方面の景色も見え始めました。








程よいアップダウンの稜線を繋いで、次のピーク、三俣蓮華岳に到着。
今日の装備はテント持参なので33Lザック。
慣れない大きさ、重さなので、いつもよりはゆっくりペースです。








富山(富山市)、岐阜(高山市)、長野(大町市)の県境の山。
三角点も三つです。







ここまで登ると、三俣山荘の向こうに鷲羽岳~水晶岳の稜線、そして黒部川の源流が絶景ですね。
さて、ここから黒部五郎岳方面へと少し下って、巻き道との分岐付近にザックをデポ。







と思っていたら下り過ぎてしまいましたが、丁度広くて休憩に良さそうな場所に出たので、ここにザックをデポ。
トレランザックに必要最小限なものだけ持って黒部五郎岳へ。






まずは標高2300mの黒部五郎小屋まで下ります。
ここが結構急なんです、帰りの登り返しの事を思うとげんなりします。







黒部五郎小屋、草原の中にたたずむ素敵な小屋ですね。
ここから、黒部五郎岳へ500mアップ頑張ります。





カールの中を登っていくんですが、石ゴロゴロの歩きにくいトレイルで、いくつもの沢を渡りながら樹林帯の中を進んでいって・・・・







カールの底まできました。
今回、訪れてみたかった3番目。黒部五郎岳カール。






ちょっと日本離れしたような素敵なカールを歩きたかったです。
中央アルプスの千畳敷カールなんかも素敵ですが、ここ最高です。来て良かったです。素敵すぎます。
水も豊富に流れていて、その沢も綺麗ですし、岩肌の迫力も凄い。







もうカールに来ただけで十分ですが、山頂にも一応行っておきます。
カールの壁を登りますが、急だしガレているし、なかなか登りごたえのある道。







登りきれば、薬師岳からの稜線の絶景、そしてひと登りで山頂です。
山頂標識の板切れ一枚の寂しい山頂でした。







ただ、カールを見下ろす景色は絶品。大きなカールの向こうに、三俣蓮華岳やら鷲羽岳、水晶岳などの山々。





しかし、すでのお昼を過ぎてます。三俣山荘まで行かなくてはいけません。遅くとも16時までに着きたいのでトレランモードでデポ地点まで頑張ります。




デポ地点から、また大きなザック。重さが堪えますね。
でも、もう今日はピーク越えは無く、あとは巻き道を伝って三俣山荘まで。






まあ巻き道とは行っても、全て水平移動ってわけではなくて、こんな急登もあったりしてそれなりに大変。






さらに最後の下りは、トレイルって言うよりも沢でした。
ゴアの登山靴なら良いですが、トレランシューズではかなり気を使っての下り。
最後の最後にけっこう大変でした。






なんとか15時30分前には山荘に到着。今日のテン場です。
鷲羽岳を眺めながらの、なかなかに良い場所です。





ますビール1本。そして本日の夕食。
ご飯を炊いて、その上に牛卵とじ丼に。
そしてスープカレー。






小屋はこんな感じ。食堂は2階にあって展望食堂って書いてありました。
景色を眺めながらの食事は良さそうですね。今度は小屋泊で来てみたい。

携帯も圏外でやる事もないし、明日もあるので早めに就寝。

2日へ続く。




  

Posted by ひでたろう at 12:00Comments(0)山登り

2021年08月05日

白根三山~単独行~


白根三山。けっこういつも来ている感覚があったけど、5年ぶりに登ります。
今回はソロにて。





いつものように奈良田からのバスにて広河原。平日だけどさすが夏の最盛期、2台が満乗車でした。芦安からのバスも入れたらそれなりの人が入っているんでしょう。

スタートは6時20分
この橋も久しぶりなんですね。






いつもみたいに大樺沢を登っていきますが、もう雪渓はほんの少し、雪渓を歩くこと無く夏道にて二俣へ。先行者を追い抜きながらの登りで少し頑張りすぎたようで、二俣到着時点でけっこう疲れました。



いつもなら右俣コースで肩の小屋経由なんですが、今日は八本歯のコル方面へ。
八本歯のコルへのコース、20代の頃に登って以来なんで20数年ぶりに登るんだと思います。






徐々に急になっていく沢を詰めていきます。風も無く日差しを遮るものも無し、かなり体力消耗しました。







この看板で沢は終わり、これから先は尾根に乗って梯子です。
急な木の梯子が続きますが、かなり疲労してしまってメチャクチャペースダウン。





それでもバットレスの絶景を横目に登るのでなかなか楽しい区間ではあります。








なんかやっと八本歯のコルに到着って感じ。とりあえずエネルギー補給にパン1個。
正面には鳳凰三山、コルの反対側からは間ノ岳の大きな姿が。






ここからさらに梯子そして大きな岩の連続する登り。しかも急!
1つ目のピークを目指すのにこれほど苦労したのは久しぶり。





5年ぶりの北岳です。
景色を眺める前に、とりあえずおにぎりでエネルギー補給。







まだまだ天気は良いですが、すでに甲斐駒は雲の中に、鳳凰三山にも雲がかかり始めました。富士山も変な雲のかかり方をしています。案外ガスの出るのが早そう。
せめて間ノ岳までは天気の良い中を歩きたいので先を急ぎます。







北岳山荘まで下ってきました。丁度へりで荷卸しの最中。何度も往復していました。
この頃から復調。足取りに軽さが戻ってきました。やっぱりエネルギー補給は大事ですね。登りはじめはまだまだ元気なので、エネルギー補給がおろそかになりやすいですが、一番エネルギーを使う長い登りなんで、そこでしっかり食べないとダメですね。





中白根方面から振り返った北岳、ここからの北岳が一番好きです。





もう少しで間ノ岳ですが、ガスがかなり出てきました。







山頂到着ですが、すでに北岳や鳳凰、甲斐駒は見えず。
ただ塩見岳以南の南部の山々はバッチリ。今日は南部の山に登るのが正解だったようで、この先もずっと南部の山は見えていました。






農鳥小屋付近まで下ってきての西農鳥岳、山頂はガスの中。まあ日差しが無い分、涼しくて歩きやすくはなったのは良かったです。
農鳥小屋のおやじさんからは、この後雷雨になるかもよって言われたので、ちょっとだけ先を急ぎます。






ちゃんと復活できたようで、キツい農鳥への登りも難なくこなして農鳥岳山頂。
相変わらず北部方面はガスですが、南部方面はバッチリ。
最後のエネルギー補給にパン1個追加。この後の長い長い下りに備えます。



激下りを経て大門沢小屋。ここで水分補給だけしてさらに下っていきます。
小屋を過ぎれば比較的傾斜も緩やかになって歩きやすく。





いつも川になっている場所。
いつもは濡れるのを気にして下りますが、今日は気にせずジャブジャブと。
どうせあと少しの下りだけだしと思って歩きましたが、案外と冷たくて気持ちいい。
また、走れる区間はちょっとだけトレイルラン。





もうすぐ林道ってところでこんなのが出来たんですね。まだ渡れません。河原を渡渉です。
残りの林道&ロード5kmは激暑でしたね。もちろん走りましたが。







最後に、今日の花たちです。白根三山(特に北岳、農鳥岳周辺)は花もいっぱい咲いていて、ガスで展望が無くても楽しめる山ですね。次はまた秋の紅葉の時期に訪れたいです。紅葉の北岳も最高です。


CT0.5を少し切るくらいで廻れました。8時間45分。26kmです。
このくらいで歩ければ、帰りに温泉にのんびり浸かってから帰れるんでいいですね。
残念ながら奈良田の女帝の湯は水曜日定休ですが・・・
  

Posted by ひでたろう at 17:59Comments(0)トレイルラン山登り